新品のグローブ、ミットを購入してもカチカチでなかなか使うことができません。
早く使いたいけど店でお値段のする湯もみ型付けをするのは…
でも家でやって失敗したくない。
そんな人にぼくの湯もみのやり方を紹介します。
湯もみ型付けのやり方と効果
湯もみ型付けは今や新品のグローブやミットを購入した後には必ずと言っていいほど行うようになりました。
もちろん湯もみなしでゆっくり育てていく人も少なくはないです。
しかしすぐに柔らかくなるので早く使いたい人にはもってこいですね。
そもそも湯もみ型付けってなんなんでしょうか?
湯もみ型付けはグローブやミットをお湯に浸けて柔らかくした状態で揉むことで革が伸びやすく、乾いた状態で型付けをするより早く自在に型付けをすることができるという技術です。
関節やポケットを考えながら揉んでいき、ヒンジやウェブ周りもしっかり柔らかくしてあげることで割と思い通りの型付けができるようになります。
乾かす期間も含めて季節にもよりますが、長くて一週間もあればすぐに実践で使用できるレベルにまで持っていけます。
もちろん硬さを残したりすることもできますので、仕上げは使用する方自身で行ってくださいという場合もあります。
これまで百個以上のグローブを程湯もみ型付けしてきましたので、以前も紹介しましたが改めてぼくなりの湯もみ型付けの方法を紹介していこうかと思います。
革が傷むのでは?
革の耐久性や傷みやダメージについては諸説ありますので、一概に明言することは難しいですが、そこまで神経質になるほどではないかなと思います。
もちろん、毎日のハードな練習に耐えて何年も長く使っていきたいというような方にとっては気がかりな部分もあるかと思いますので気になるのでしたらやめとくのが無難です。
革をふやかして揉むわけですから影響が0と言うことはないでしょう。
ちなみに湯もみ型付けのパイオニア、久保田スラッガーさんのグローブは革にコーティングがされていない素の状態のため、非常に馴染みやすく湯もみにも適しているのですが、その反面耐久性が低いという問題がありました。
そこから湯もみ=耐久性が落ちると言うイメージが強くなってしまったのではと言う説もあります。
革の専門家ではないので細かい影響面は紹介できませんが、草野球レベルの使用頻度でしたら影響はほぼないと言って問題ないと思います。
お湯の温度は何度?浸ける時間は?
お湯の温度は諸説あります。
熱いお湯だと革が傷みやすいと言う意見が多く、ぬるめのぬるま湯に浸ける人がほとんどですね。
ぼくの場合だいたい36℃前後(人肌くらい)です。
そしてお湯に浸す時間も重要です。
長く浸すのは良くないので全体の色が変わったかなと言うところで上げます。
この辺のところは結構重要で、下手に熱いお湯で長く浸けてしまうとダメージは大きくなるかと思います。
ちなみにさらに温度の低い水で行う水もみというのもあるそうです。
こちらの方が革へのダメージが少なくて良いということです。
乾かす日数が少ないとカビの原因に?
ある程度水分を取ると日陰で陰干しをします。
この時直射日光に当たると革が縮んだりしますので要注意です。
風通しのいい日陰で気長に乾かします。
夏なら2日くらいでカラッと乾きますが、冬の場合は少し時間がかかりますし、霜にも注意しないといけないです。
5日くらいは見ておいた方がいいですね。
ここでしっかり乾かしとかないとグラブの奥に水分が残ったままになるとカビの原因になりかねませんので、しっかり乾かしましょう。
特にミットなんかは芯のフェルト生地が分厚いので要注意です。
湯もみ型付けができる期間は?グローブの再生は可能?
よく質問があるのが
『使用したグローブに湯もみ型付けして再生することはできますか?』
と言ったもの。
確かに使用するにつけて型が変わってきたりしますし、貰い物のグローブを自分の型にしたいと言うケースも少なくありません。
結論から言うとものによります。
使用済みのグローブの湯もみもしたことはありますし、それで特に何かあったわけではないですが、ダメージ具合によってはやめとく方がいいものもあります。
ある程度型は変えられますが、湯もみ型付けは柔らかくなったものを硬くする技術ではありません。
ヘタに湯もみをするとヘニャヘニャになる可能性もあります。
硬くするにはグリスの補充や革紐の交換がおすすめです。
本体のダメージが少なく、グリスや紐を交換してから湯もみをして型を整えるというならぼくは全然アリかなと思います。
仕上げの保湿は忘れずに
湯もみ型付け後のグローブはカラカラに乾いておりますので、しっかり保湿してあげましょう。
お風呂上がりのコーヒー牛乳がウマいあの感じです。(適当に言いました。すいません)
ここを怠るといけません、最高に革を可愛がってあげましょう。
可愛がりながらもう一度全体的に揉んであげるとしっかし型が付きますのでそこまでしたら完成です。
新品のキャッチャーミットを湯もみ型付けしてみよう
それでは先日預かっていたチームメイトの新品のキャッチャーミットを湯もみ型付けしていきたいと思います。
まずバケツにお湯を張ります。
36℃のぬるま湯です。
これにミットを浸けていきます。
全体的に色が変わるくらい浸透したら取り出して、型を付けていきます。
ちなみに型の希望は二つの関節を作って挟む感じです。
このミットは浅い捕球面が特徴なので、それも活かしながら型を付けていきたいと思います。
揉んだり叩いたりしながらほぐしていきます。
グローブでもそうですが、ヒンジの部分は良くほぐしてあげるといいですね。
ウェブはピンと張っている方がかっこいいのであえてそのままにしておきます。
一通りほぐし終わったら日陰で干していきます。
と言うわけで、ここにすでに干されたものがあります(アシスタントの方お願いしまーす!)
しっかり乾きました。
この段階では乾燥してカラッカラのカチカチです。
保湿クリームやワックス等塗ってまたほぐすことで最後の仕上げを行います。
ハタケヤマのワックスは適量塗ります。
この段階で相当柔らかくなりました。
もう実戦行けそうですね。
BEFOER
AFTER
というわけでお家でもできる湯もみ型付けのやり方でした。
※やる方は自己責任でお願いしますね。
まとめ
新品のグローブやミットを柔らかくするには湯もみ型付けがおすすめです。
湯もみ型付けはグローブやミットをお湯に浸けて揉むことで、新品の硬いグローブもすぐに柔らかくすることができるという技術です。
やり方はぬるめのお湯に浸してからしっかりと揉み込むだけです。
関節やヒンジ、ウェブ周りなどを意識的に揉み、型を作っていきます。
革へのダメージは多少なりとはあるかとは思いますが、草野球で使う分には何の問題も無いかと思います。
よかったら試してみて下さい(自己責任でw)。
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