遅い球を打つのってすごく難しいです。
しかし、自分が草野球をしていて不思議に思ったことがあります。
それは遅い球は下手な選手と上手い選手が打てるということです。
この件について考察してみたいと思います。
遅い球でバンバン抑え込む草野球ピッチャー
フィジカルやメカニックの向上でピッチャーの球速はどんどん上がっています。
それは草野球でも同様で、若くて130kmくらいを簡単に投げてくるピッチャーなんかゴロゴロいます。
球速が速いだけのピッチャーならそれでも打たれますが、意外にもそれと真逆の球速の遅いピッチャーが試合を作れたりします。
うちのチームにもいるんです。
御年70歳のでぇベテラン。
どーもー。球は遅くても若い者にはまだまだ負けません。
ハエが止まりそうなくらい遅い球を投げて、防御率は2点台。
コントロールが良く、カーブ、シンカーを内外に投げ分けます。
ふぉっふぉっふぉ。最近の若いもんはこんな球も打てないのか~
しかし年齢は置いといて、草野球界にはこのタイプのピッチャーって結構いるんですよね。
コントロール重視で打たせて捕るピッチャー。
遅い球はなぜ打てない?
なぜ遅い球は打ちにくいのでしょうか?
多くの打者は打席に立った時、球速が遅いので欲が出てしまいホームランを打とうと引っ張りにかかります。
バッター心理ですね。
しかしその結果、ボテボテのサードゴロや内野フライを打ってしまいます。
いい当たりは全てファール。
極端に遅い球はタイミングが取りづらく、変に力みが出てしまいます。
この状態では、まともにスイングしてるようでできてません。
速い球は多少芯から外れても、多少タイミングをずらされても投球自体にパワーがあるので意外と飛距離が出ます。
しかし遅い球はバッティングの基本『脱力』としっかり引き付けてインパクトにパワーを爆発させるスイングをしないと打球は飛びません。
遅い球を打つには実は技術が必要なんです。
野球初心者が遅い球が打てるのはなぜ?
しかし野球初心者や経験の浅い選手はこの球をいとも簡単に打ち返します。
4番を打つ巨漢が打ち損じ、9番のヒョロヒョロの未経験者が2安打みたいなことが起こります。
この場合経験の浅い選手にとって遅い球は純粋に絶好球でしかなく、まさにそれしか打てないような球を投げ込んでるようなものです。
遅いから力むのではなく、遅くても普通にスイングするだけ。
でも打てるんです。
一周回ってシンプルに考えれば遅い球は打ちやすいんです。
経験者はこれまでに積み上げてきた経験(速い球を打つ練習を重ねてきた経験)や長打を打つイメージが邪魔をして力みが生じているのかもしれませんね。
野球上級者も遅い球が打てるのはなぜ?
しかしレベルか上がると話は別です。
県大会やそれ以上の大会のレベルになると遅い球は簡単に打たれます。
このレベルのバッターは遅い球に対してしっかりスイングしてきます。
さらに言うと一切引っ張りません。
徹底した逆方向。
チーム全員が欲を捨てて柔らかく逆方向に流し打ちを決めてきます。
遅い球は引っ張ると打てないことを知っているので、ちゃんと遅い球に対する打ち方をしてきます。
これでチームの強さ、選手のレベルはすぐにわかります。
強いチームとやる時はサードが暇になります。(バント処理は忙しいですが)
ということで、遅い球でガンガン抑え込むことができるのは草野球界の中級者レベルまでなのかもしれません。
球遅いからってなめとったらあかんで~!
遅い球を打つ練習をしよう
遅い球こそしっかりした自分のスイングをしないと打てません。
逆に言うと力みをなくし、体を開かないようにスイングをすれば打てます。
打撃の調子が悪い時遅い球を打ってみてください。
上手く打てないと思います。
バッティングセンターの80kmを逆方向にしっかりスイングして打つ練習をすればフォームは自ずと修正されてきます。
コツとしては遅いストレートとして考えるのではなく、曲がらないスローカーブを打つようなイメージです。
そうすればタイミングを取りやすく、態勢も崩れにくいかと思います。
まとめ
草野球では遅い球を投げるピッチャーが抑え込む場面がよく見られます。
遅い球はバッターの心理的に遠くに飛ばせそうな気がしますので、体が開いたり力んだりしてしまうので打てなくなります。
しかし経験の浅い選手と上級者は簡単に打てたりします。
経験が浅い選手は遅い球を遅い球と認識していない、ちょうどいい球速になります。
上級者は遅い球を力めば打ち損じることを知ってるので、欲を捨て逆方向に打ってきます。
遅い球は中級者レベルにはかなり有効な球だと思います。
遅い球こそしっかり自分のスイングをしないと打てませんので、不調な時は遅い球を打つ練習をすればフォームの修正に効果があります。
是非試してみて下さい!
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