MLBはNPBに比べて投手の球数や継投に関してすごく気を使っています。
消耗品である肩をいかにケアして選手生命を少しでも長くするというのが目的ですが、そんな中メジャーで新しい継投が試されています。
それがブルペンデー(オープナー)という継投です。
先発投手の役割とは?
一般的に先発投手はプレイボールからマウンドに立ち、試合の大半を投げ抜くというのが役割になります。
メジャーでは6回3失点以内に抑えることをクオリティースタートと言い、先発投手の合格点のような位置付けとして認識されています。
MLBでは肩の酷使を考慮し、普通は球数100球を目安に交代をします。完投はほとんどありませんし、そもそも求められていません。
日本の野球界も球数についてはかなり問題になっており、近い将来球数制限がのルールができるかもしれませんね。
先発投手が試合を作ってくれれば、中盤以降は中継ぎや抑えと言ったいわゆるリリーバーへとバトンタッチをしていきます。
これが一般的な継投となります。
ブルペンデー(オープナー)とは?
昨年MLBのタンパベイ・レイズが行った戦術でブルペンデー(オープナー)というものがあります。
これは本来試合終盤にマウンドに上がるはずの抑え投手が先発として投げ、1回〜2回を抑え、その後先発投手に繋いで行くという特殊な継投です。
このブルペンデーという戦術は初回〜序盤を抑え投手がしっかりと抑え込むことで試合の流れやリズムを作り出し、いい流れの中でゲームメイクをして行くというのが目的です。
初回は1番2番3番と上位打線からスタートしますので、強力な打者が並びます。
ここをクローザークラスの投手が集中的に押さえ込み、2番手の実質先発投手が下位打線からスタートすることで試合の波には乗りやすくなりますね。
確かにいかにレベルの高いメジャーリーグと言えど、序盤に先発投手が打ち込まれガタガタになった状態で建て直すことができずズルズル負けてしまうというケースは多々あります。
そう言った負けパターンを作らないために行われた戦術でした。
結果投手力に問題のあったタンパベイ・レイズは防御率3.74とア・リーグ2位の好成績を残すことができました。
ブルペンデー(オープナー)の問題点
ブルペンデーの問題点としては投手の成績が正確に出ないと言うことです。
勝ち星やセーブと言った成績はある一定の条件を満たさなければカウントされません。
そういう意味では本来の継投で付くはずの成績が付かず、投球回数の割に勝ち星やセーブが少ないと言う結果になってしまいます。
特にオープナーは白星もセーブも付かず、失点すれば黒星が付いてしまうリスクだけがありますので面白くないでしょうね。
チームとしては事情がわかってはいますので問題ないですがね。
草野球にも活かせるブルペンデー(オープナー)
草野球では投手の変え時ってすごく大事です。
どこのチームも投手難ですので、基本柱になるようなピッチャーがいて、リリーフが数名いれば草野球チームとしては上出来です。
しかし、毎試合エースが完投していたら肩が壊れますし、エースが肩痛くなることで投げる人がいなくなりゆくゆくは解散という流れにもなりかねません。
そうならないためにも継投というのは非常に重要です。
打者の目線を変えるためにも色んな投手を登板させ、目を慣れさせないのも大切なんで、先発はオープナーを起用し序盤を全力で抑えてもらい、2回か3回からエースが投げるというのもイニングの短い草野球を勝ち抜くためにはいい戦術になるんじゃないですかね!
まとめ
MLBで突如現れた戦術ブルペンデー(オープナー)についてです。
本来初回から中盤〜終盤までを投げ、試合を作る先発投手ですが、序盤をクローザーに任せるというのがこのブルペンデーという戦術。
クローザークラスの投手が序盤を全力で抑えてゲームメイクをするので流れが掴みやすく、序盤でズルズルと負けムードになることが少なくなります。
今後MLBも含め、日本のプロ野球でも流行る可能性のある素晴らしい戦術かと思います。
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